高血圧とトイレ
欧米諸国ではトイレと浴槽を同じ区画に間取りするほど、トイレは生活の貴重な場所と認識されていますが、日本のトイレは片隅の狭い空間に押しやられて、幾分ぞんざいな扱いをされているような印象があります。
トイレを生活シーンの大切な場と認識して、もっと評価を高くして、十分な間取りを考える必要があると思います。
特に、高血圧により心臓や腎臓に障害をお持ちの方は、夜間の排尿回数が多くなりがちですから、なおさらトイレの位置と冷暖房調整、内部の間取りに配慮する必要があるのではないでしょうか。
高血圧症者のトイレ環境の重要性
尿意を催して夜中に布団を抜け出し、トイレに行くときなど、温かい身体を急激に冷たい夜気にさらしてしまうと、血圧が上昇して脳卒中や心臓麻痺を起こすケースもままあります。
血圧の高い方で、これが気になる方は、トイレまで行かなくてもいいようにしびんなどの携帯便器を寝室に備えておいてもいいと思います。
また、トイレの便器は、しゃがんで用を足すものではなく、お尻にあたる部分に保温システムが取り付けられている、腰掛けて用が足せる様式便器のほうが安全でしょう。
それでも、夜間のトイレの室温は、日中に比べてかなり低く、血圧によい影響は与えませんので、室内に暖房機器を準備して、トイレの中をあたたかく快適にする工夫も大切です。
また、力んだとたんに脳溢血といったケースも良りますから、用便の際は、むやみに力みすぎることにも注意が必要。
ですから、普段の食生活で、野菜や繊維質の多い食事を取ることを心がけたり、軽い運動を日課にするなど、便通をよくする工夫が重要になってきます。
このほかにも、規則正しい生活をして、生活のリズムを維持すること、毎日一定の時間に排便するくせをつけることもなども、便通を良くするために役に立ちます。