高血圧と標準体重
一般論として、肥満している方のほうが高血圧になりやすいようです。
かっぷくが良くて貫禄がついたねなどとおだてられて調子に乗ってはいけません。
肥満は高血圧症のほかにも心臓病や糖尿病などの原因を作る危険因子と考えられています。
特に中年を過ぎたら常に標準体重を意識した生活習慣を身につけましょう。
標準体重は簡単に身長マイナス110と覚えておけばいいと思います。
ちなみに、標準体重より10キロ重い人の平均死亡率は、標準体重の人より20%高く、20キロ重い人は50%高いというデータがあります。
高血圧症者は標準体重に留意
この肥満、実は身体を支える腰やひざの関節や心臓に対してもかなり悪影響を与えています。
私は武道家なのでバーベルなどを使った筋力トレーニングの重要性を知っていますが、筋力増強には適度な負荷と筋肉緊張時間が必要なのであり、過負荷が長時間続くことは身体にとっても該当筋肉にとっても決してよいことではありません。
肥満は身体が必要とする以上のカロリーを摂ることにより、皮下組織や内臓などに燃焼しきれない脂肪がたまって生じてくるわけですが、今現在標準体重をかなりオーバーして肥満状態にある方は標準体重に近づけるべく努力をしましょう。
血管が脂肪にぎゅっと押されて狭くなると全身に血液を供給するポンプ役の心臓に過負荷がかかり、心不全になるかもしれません、また、高血圧気味の方は更に高血圧が亢進して血管の損傷程度が拡大するすることも考えられます。
運動により脂肪を燃焼させて体重を減らす手段も有効ですが、お年を召された方やすでに肥満の程度がかなり進んでいる方は、身体に無理がこない程度の運動にとどめておかないと逆効果になりますから、多くの体内カロリーを消費することは困難でしょう。
また、運動したことによりお腹がすいて食事の量が普段より増えてしまう危険もあります。
ですから、食事療法で摂取カロリーを減らす方法がより確実だと思います。
ただしこれは地道に続ける意志を持たないと長続きはできません。
なんといっても、長年にわたり染み付いた食生活の習慣を変えるわけですから、最初のうちは苦痛をともなうかもしれません。
でも、数回の失敗にめげず、何にも変えがたい健康を維持するのだという強い意志があれば必ず成功すると思います。
何事も始めることに遅すぎるということはありません。
徐々に体重が減り、標準体重に近づく自分を目の当たりにすれば別の自信も湧いてくるでしょう。