高血圧と水分補給
人によって程度の差はあるにしろ、老化現象によって、動脈硬化を招いてしまうのはなかば仕方のないことです。
高血圧の大敵である動脈硬化が亢進することで、血管は弾力性が失われて血管の壁は厚く硬くなり、血管の内壁も狭くなって、血流が阻害されます。
また、血管の老化ばかりではなく、血管の中を流れる血液自体にも、貴方が紅顔の美少年(女)であった頃とは違った変化が訪れ、血液の中で赤血球や白血球などの固形成分の占める割合が高くなることに加えて、尿素や尿酸などの残留物の排出がうまくいかなくなるため、必然的に血液の濃度が増して、いわゆる「血液ドロドロ状態」になりがちです。
硬くて狭い血管の中を、ネバネバしたドロドロ血液が流れるわけですから、結果として、血管は詰まり易くなり、必要な栄養素が身体の隅々に行き渡らなくなって、深刻な場合には、脳梗塞や心筋梗塞を招いてしまうことにもなりかねません。
高血圧症者の水分補給の重要性
ですから、動脈硬化を甘受することは仕方のないこととしても、血液のドロドロ状態を改善して、スムーズに流れるような状態を作ることができれば、血圧の上昇やそれによって誘発される体調の不具合や病気を防ぐことが可能になってきます。
血液は、赤血球や白血球といった固形成分と、タンパク質、糖質、脂質、ミネラルなどを含んだ体液成分(血清と呼ばれています)から構成されていますが、この中で注意しなければならないのは、なんといっても脂質です。
燃焼しきれずに残った脂肪は、血管の壁にくっついて、血流を阻害して動脈硬化の原因をつくるばかりではなく、血液の中にも侵入して、血液をドロドロと粘液質化して血流を阻害することになります。
ですから、血液を「サラサラ状態」に保つためには、消費できるカロリー以上の脂質をとらないことや肥満を解消して徐々に標準体重に近づける努力をすること、血液中の固形成分の構成比を抑えて、血液の濃度を薄くすることが必要です。
脂質を減らすには時間がかかりますが、血液の濃度を減らす工夫なら今からでもできます。
とても簡単です、水分をたくさん取ればいいのです。
でも、がぶ飲みしてしまったのでは、血液量が増加してしまうので血圧上昇の原因にもなりますから注意。
一日の目安は、1000〜1800ミリリットルくらいといわれています。