高血圧と規則的な生活
精密機械も長年使用すれば損傷が進んでガタがくるように、人間の身体も年を経るにしたがいあちらこちらに疲労が蓄積されていきます。
高血圧は、そうしたからだの衰えを教えてくれるバロメータともいえるでしょう。
特に、生活リズムの乱れは、敏感に血圧に反応します。
「今日だけは」とか「たまには」といった、気持ちの油断が抜き差しならない結果を招く場合もあります。
本能性の高血圧の場合、血圧は緩やかに上昇していきますから、身体も自然にそれに順応していきますので、「血圧が高くなって身体に不具合が出てきた」という自覚症状のない方もたくさんいます。
高血圧を指摘されたら規則的な生活に配慮が必要
また、「もう若くないんだから」「年なんだから」体力が衰えたのだろう、息切れや動悸も「年なんだから」しょうがない、など妙に自分に納得させながら、ついつい生活の中で同じような無理をすることにもなります。
特に、サラリーマンの場合は、業績をあげるため体力の衰えを認めようとせず、身体に負担をかけ続け、ますます症状を悪化させてしまうことも多く、家庭は寝るだけの場所、夜遅く帰宅し、朝早く出かけてしまうので、家族すら体調の不具合に気づかず手遅れになるケースもままあります。
ですから、中年になり血圧が上昇し始めたら、自分の肉体が峠を越えて若くはないことをはっきりと自覚し、身体的な衰えが急速に進まないように配慮することがとても重要になってきます。
不規則な日常生活や精神的なあせり、肉体の酷使などを改め、気楽に生活を楽しめるようにしたいものです。