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高血圧と布団

私たちの体内機能は、日中と就寝中の夜間とでは雲泥の差があります。

日中は交感神経に支配されているので、体内活動も活発になりますが、就寝中は副交感神経の働きで、体内活動が極めて緩慢になります。

この副交感神経は、昼間の活動で緊張し疲れた身体を休息させ、明日の活力源となるエネルギーをつくりだす役割を担っています。

ですから、私たちもこれに備え、私たちが任意に調整できない副交感神経が、できるだけエネルギーの消費を抑えて明日への活力源を蓄積できるような環境を作ってやる必要があります。

高血圧症者の就寝時注意点

そのためには、掛け布団は、できるだけ軽くして、心臓への圧迫を軽くし、むやみに血流の量を増加させないような配慮と、高い枕は避けて首から上への血流をスムーズにする工夫が必要です。

就寝中は、体内活動が緩やかになっているため、心臓もその働きを弱め、送り出す血液の量も少なくなっています。

このため、末梢血管に比較的血液がスムーズに流れていくことになりますので、結果として血圧は下がっていくことになります。

このような状況下で、重い布団をかけて寝ていたのでは、心臓が圧迫されるため酸素消費量が多くなりますから、明日に備えて休息していた心臓が再び活発な活動を余儀なくされて、休む暇がなくなってしまいますし、高枕も、就寝中は血液の量が少なく、血圧が低い状態なので、高い枕をしていたのでは、なかなか首から上へと必要な血液を送ることができなくなります。

寝具にも十分注意して、血圧の安定に努めましょう。