本能性高血圧とは?
高血圧の原因を特定できない高血圧のことです。
原因を突き止めることができないので根本的な治療は困難ですが、降下剤などで血圧をコントロールすることはできます。
ほとんどの高血圧はこの本能性高血圧で、高血圧全体の約9割を占めるといわれています。
これと対峙する用語に二次性高血圧がありますが、これは全体のわずか1割に過ぎないので、単に高血圧という場合は本能性高血圧のことを指すのが一般的です。
この本能性高血圧は、私たちの生活を取り巻く環境要因と親から受け継いだ高血圧になりやすい体質に深いかかわりを持っているといわれています。
本能高血圧の環境要因
高血圧を誘導する環境要因としては、食塩の過剰摂取、太り過ぎ、運動不足、たばこや過剰飲酒、過度のストレスなどが代表的な因子です。
さらに、男女の性別や年齢なども高血圧に影響を与えます。
一般的に年をとるほど血圧は高くなり、女性よりも男性の方が高血圧になりやすいのも知られています。
ただし、女性であっても閉経を迎えると血圧は高くなる傾向にありますから油断は禁物です。
本能高血圧の遺伝的な体質
高血圧を改善したり予防するには、肥満を解消しなさいとか太らないようにしなさいと言われるくらい肥満は高血圧の大敵とみなされています。
しかし、太っている人が全て高血圧というわけではありません。
また、同じ量の塩分を摂っても血圧が高くなる人とそうはならない人もいます。
このことから、高血圧の要因は外的な環境要因ばかりではなく、生まれ持った遺伝的な体質も関係していると考えられています。
つまり、遺伝的な体質に後天的な環境要因がくっついて高血圧が発症するということですね。
また、遺伝子の影響はそんなに強いものではないと考えられています。
したがって、親が高血圧だからといって必ず高血圧になるわけではありません。
食生活などの生活習慣を見直すことで高血圧は十分に予防することができますから心配しないでください。
でもこの生活習慣を見直すということが案外難しいんですよね。
コツは無理をしないで長続きができるような自分なりのスタイルを見つけることでしょうか。
いくら厳密な減塩プログラムを組んでも長続きできしなかったら全く意味がありません。